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3世カミヤ新会長が就任:琉球の芸能文化で盛り上げる

協力を誓い、握手を交わす(左から)千葉明総領事、エディー・カミヤ新会長と南加県人会協議会会長の西元和彦さん

 南加で活動する県人会の中で最大規模を誇る北米沖縄県人会(約1080世帯、約3000会員)は、新年親睦会を15日、モンテベロのクワイエットキャノンで開催し、日系3世のエディー・カミヤ新会長が就任した。琉球民謡や舞踊、獅子舞、太鼓演奏など郷里の芸能文化を披露し、参加者約550人が新年と新会長をはじめとする新役員の門出を盛大に祝った。

 今年度新役員の就任式が行われ、各自が任務の全うを誓うと、期待を込めた温かい拍手が送られた。功労者を表彰し、各賞が贈られた。鏡開きで活気をつけ、今年の干支のトリ年生まれの参加者が音頭をとり、泡盛で乾杯。会場は祝賀ムードいっぱいに包まれた。県人会は芸達者が多く、芸能部各部が琉球の舞踊に民謡、三線、琴、祭太鼓などの演奏や空手の実演などを行い盛り上げた。

めでたいトリ生まれの年男、年女が登壇し、乾杯の音頭をとった

 日系社会の多方面からの参加が見られ、来賓が代表で祝辞を述べた。千葉明・在ロサンゼルス日本総領事は「コミュニティーでの活動が、たいへん盛んである」とたたえ、サンタモニカで開かれた「トランジット・リパブリック」展を訪れた際に「沖縄の若手、有望なアーティスト6人が出展し、日米関係の発展につながっている」と語った。ジョージ・ワシントン大の繊維博物館を見学したといい「紅型が展示され、ここでも沖縄の文化が紹介されていた」と話した。「今夏開館するジャパン・ハウスで琉舞を、2年後完成する武道館では空手を通じて、沖縄文化を米社会に発信してほしい」と願った。  南加県人会協議会会長の西元和彦さんは、奄美大島出身であることから、言語・文化面が同じの沖縄に「縁を感じる」といい、「奄美・沖縄」がユネスコの世界自然遺産入りを目指していることにふれ「よりいっそう距離が、縮まるだろう」と述べ、登録を願った。県人会について「1番大きく、さまざまな催しを行って活動も活発で、沖縄抜きにして、南加の県人会は語れない」と称賛。県人会協議会が主催する親睦演芸会とゴルフ大会に加え、各県人会と協力した催しを主催する意思を示し「これからも沖縄県人会の力を貸してもらいたい」と、継続した協力を求めた。

石原春雄琉球民謡教室による三線の演奏

 カミヤ会長は、舞台で次から次へと続く出し物への影響を考え、就任のあいさつを控えたというが、2期4年にわたり会長を務めこのたび勇退した國吉信義顧問など各受賞者のプレゼンターを務めたり、アロハシャツを身にまといフラダンスを踊ったり、「カチャーシー」の踊りの輪の中に入るなどし、会場を沸かせた。   カミヤ会長はハワイ生まれ、ガーデナ育ちの3世。両親ともに沖縄系といい「物心がついた時から、沖縄民謡を聞いて育ち、県人会の催しに参加し、母の手作りのアンダーギーを食べていた」と懐かしむ。父チャールズさんと兄ケニーさんも県人会で会長を経験し「私もこの伝統のある沖縄県人会長に就き、とても光栄」と胸を張る。  隆盛を極める県人会だが、会長は将来の高齢化を危惧しており「若者の入会を促し、太鼓や三線のグループに入ってもらいたい。フェイスブックやツイッターなどSNSを利用すればいいと思う」と意気込む。運営については「幸いにもわれわれには、先人が遺してくれた会館と、すばらしい沖縄の文化を継承するとても活発な芸能部を持つ。これらを活用したい」と説明。県人会の発展のカギは「プログラムの充実しかない」と力説し「できる限り多くの会員と話し合って『ウチナー・スピリット』共有しながらアイデアを交換して、バザーやピクニック、奨学制度などを盛り上げたい。県人会と会員のために力を尽したい」と、抱負を述べた。  北米沖縄県人会の問い合わせは同センターまで、電話310・532・1929。【永田潤、写真も】

参加者による「カチャーシー」の乱舞


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