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AAJUW :女子学生4人に奨学金授与

 奨学金を授与された(左から)大野さん、金光さん、寺田さん、劉さんの4人

奨学金を授与された(左から)大野さん、金光さん、寺田さん、劉さんの4人

 女性教育の向上、日米文化の交流、地域社会への貢献を目的に活動する「AAJUW(American Association of Japanese University Women)が1月24日、小東京のダブルツリー・ヒルトンで年次総会および奨学金授与式を開催した。およそ50人の会員が参加する中、総会では今年就任した吉成ジューン会長と新役員の紹介が行われ、親睦会では4人の奨学金受賞者の表彰のほか、石井文子氏の講演や邦楽演奏を楽しみながら新年を祝した。

 3度目の会長に就任した吉成ジューン氏

3度目の会長に就任した吉成ジューン氏

 同会は1970年に設立され今年で46回目を迎えた。3度目の会長就任となる吉成会長は、「年々会員数が減少してきている。これからはさらに若い世代の会員数の増加に力を入れていきたい」と意欲を示した。  同会ではこれまでバザーやコンサートを開催し奨学金の資金を捻出してきた。しかし近年では、支援者の協力のもと寄付が集まり、奨学金資金を捻出する必要がなくなったという。一方でバザーの代わりに2年ほど前からBridge USAの夏祭りに参加。「これからはブッククラブなど会員同士が楽しめるイベントを企画していきたい」と吉成会長は意気込んだ。  奨学金授与式は1974年から42年にわたり継続して行われてきた同会の伝統行事で、毎年将来有望な女子学生に奨学金を授与してきた。受賞者は今年で110人に達し、授与合計額は9万ドルにのぼる。厳しい審査のもと、毎年将来日米両国の懸け橋としての活躍が期待できる受賞者が選ばれている。  今年は14人の応募者の中から金光マリサさん、劉孟佳さん、大野愛さん、寺田留里子さんの4人が選ばれた。  金光さんはカリフォルニア大学バークレー校(UCB)の学士課程で公衆衛生学を学んでいる。将来の目標はこれまで学んできたことを生かし、公衆衛生の分野で働き、すべての子どもたちが幸せで健康な生活が送れるような社会づくりに貢献していきたいという。  劉さんはカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の博士課程で分子細胞生物学/生理学を学んでいる。今後も研究を続け、将来は日本の学生が米国で、米国の学生が日本で学ぶ機会を作り、教育プログラムの充実を図っていきたいと力を込めた。  祖母がアルツハイマーになったのをきっかけに医者になることを志した大野さんは、UCLAの学士課程で行動神経科学を学んでいる。日英両語のバイリンガルであることを生かし、将来は脳神経外科医として日米欧で活躍する福島孝徳医師のような医者になることを目標に勉学に励んでいる。

米国で生きていく中で経験した苦労と前向きにたくましく人生を歩んでいくことの大切さを語った石井文子さん

米国で生きていく中で経験した苦労と前向きにたくましく人生を歩んでいくことの大切さを語った石井文子さん

 寺田さんはコルバーン音楽学校の修士課程でハープを専攻している。当日は会場でハープ演奏を披露。家族の支えなくして音楽の道を歩むことはできなかったと感謝の言葉を述べた。将来は音楽を通して日米親善の懸け橋として活動していきたいと抱負を述べた。  奨学金授与式の後はアーバイン・バレー・カレッジの日本語教授である石井文子さんが「日本女性―アメリカで生きていくその姿」と題し講演を行った。30年ほど前に、十数年間暴力を受け続けた米国人の夫と離婚。10年におよぶ離婚訴訟や仕事探しなど、米国でさまざまな苦労を経験する中、「行動せよ」という言葉を胸に前向きにたくましく人生を歩んできた自らの半生を振り返った。  講演の後は松豊会による邦楽演奏が行われ、参加者は余興を楽しみながら親睦を深めた。【吉田純子、写真も】

 奨学金授与式のあと、参加者全員で記念撮影

奨学金授与式のあと、参加者全員で記念撮影


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