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駒井社長が県人会協議会で説明:発行継続へ、再建を目指す

羅府新報の経営で現状を説明する駒井社長(奥中央)

羅府新報の経営で現状を説明する駒井社長(奥中央)

 羅府新報の経営難について、3月26日付の本紙に社告として発表したことを受け、マイケル駒井社長が7日、小東京の東本願寺で開かれた南加県人会協議会(ジョージ森会長)の月例役員会議に招かれ現状を説明し、再建に向け協力を呼びかけた。

 あいさつに立った駒井社長は、集まった各県人会の会長ら参加者約40人に対し、日系社会からの支援や励ましに謝意を表し、再建を目指し経営努力を行い、コミュニティーのために発行を継続する意思を伝えた。  社告では、オンライン版の新規購読契約1万人を目標に掲げ、協力を求めた。このキャンペーンは、購読料から得る収入増を一番の目的するほか、活字離れした若い年齢層の新たな読者を取り込む狙いも込めている。他方、従来のプリントによる紙の新聞について駒井社長は、長年の購読者に敬意を払い、発行継続と日英のバイリンガル紙としての業態を維持することをこの日、明言した。  社告ではまた、近年の急激な経営悪化により財政はひっ迫しており、今年12月までで廃刊となる可能性を示したものの「社告を掲載して以来、コミュニティーから羅府新報の支援に関し助言をもらっていてありがたい」と述べ、来年以降の営業に向け、経営の建て直しに取り組む意思を示した。  県人会協議会の会員は、自営業者が多い。ビジネスで成功を収め、経営のノウハウを知る参加者からは、羅府新報に対し「新聞発行日は、全盛期の週6日から5日、今では4日に減った。広告も減っている」「経営の努力をしているのか」など、厳しい指摘や質問が相次いだ。  その一方で、窮状を救おうと好意的な意見が述べられた。「渡米してから40年以上ずっと、お世話になっている。コミュニティーをつなぐ役割の大切さを日系社会が今一度、認識しなければならない」「4世、5世の未来の子どもたちのために、日系社会最後の新聞社を残すために羅府新報を助けよう」「購読している人も、オンライン版を契約して、友人にギフトとして贈ろう」などと、激励した。  駒井社長は、購読者数の減少を認め、経営危機の打開策をこれから講じるとし「コミュニティーからの支援を仰ぎたい。一歩一歩ゴールを目指し前進したい」と語った。【永田潤、写真も】

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