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設立56 周年、盛大に祝う:経済と地域活動で社会貢献

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JBAの設立56周年を祝い乾杯する参加者。右から2人目からチェン氏、大川会長、パット・フュリー・トーレンス市長、千葉総領事夫妻

 約500社で組織するJBA(南カリフォルニア日系企業協会・大川智会長)は、設立56周年記念レセプションを2月23日、ハンコックパークの総領事公邸で開き、参加者約150人が盛大に祝った。来賓のトーレンス市長や州政府などの要人を前に、ビジネスと地域活動を継続し、社会に貢献することを誓った。

謝辞で、JBAの活動を説明する大川会長

 千葉明総領事が祝辞を述べ、姉妹都市提携を好例に挙げ、南カリフォルニアと日本が深くかかわりを持つことを強調した上で、その関係づくりの一翼を担うJBAついて「公立学校区の支援や海辺の清掃などを行っていて、各メンバーがコミュニティーのために重要な役割を果たしている」と、たたえた。加州と日本の協力関係について、環境に優しい交通システムの開発や五輪・パラリンピックでは2020年開催の東京、24年候補のロサンゼルス、質の高い和食の提供を挙げた。ビジネスパートナーとしては、日系企業による雇用の創出や日本が最大の投資国であることなど、さまざまな分野でかかわりがあるとし「このようなことを他の人々に伝えてもらえたら、とてもありがたい」と、冗談気味に笑いを誘いながら協力を求めた。  謝辞を述べた大川会長は、JBAの活動について「設立以来、半世紀以上も南カリフォルニアに住む人々と交流を図り、相互理解を深めるとともに、さまざまな地域でビジネスの発展に尽してきた」と紹介した。南加の日系企業全体が創出する約8万人の雇用などの統計を示し「多大な貢献を果たしていて、地域の社会、経済の双方に有益である」と強調。南加の魅力については「日系企業にとって市場規模の大きさと、地理的なハブは有利である」と説き「地域との関係を強め、南加の経済発展と社会の繁栄に向け尽したい」と抱負を述べた。  JBAの沿革と現在の活動を収録したビデオを披露し、経済活動と地域奉仕活動の両面で地元コミュニティーに貢献する役割を伝えた。日系企業は、南加の外資系で全体の26・8パーセントを占め、計2440社による直接雇用は、7万9421人に上るという。これらの統計はどれも第1位を誇り、他の国々を大きく引き離し、日本は南加経済にとって一番のパートナーである。社会に浸透した多岐にわたるJBAの活動は「地域社会との関係強化」「会員サービス」「教育支援」を三本柱とし、社会貢献を果たし、不可欠な存在となっている。

 祝辞を贈った世界貿易センター・ロサンゼルス事務所所長のスティーブン・チェン氏は「全米最大の投資先の地区は、ニューヨークでもなく、シカゴでもなく、サンフランシスコでもなく、ここ南カリフォルニアである」と力を込め、「その最大の投資国の日本は、地元で18万1650人(直接、間接、誘発)の雇用を生み出している」と称賛した。「今紹介した日系企業の多大な貢献を単なるスピーチで終わらせることなく、みなさんのビジネスストーリー、みなさんの投資、みなさんの南加での経験を外に向かって話すことをアクションにしよう」と呼びかけた。  チェン氏が力説した日系企業の貢献度に対し、JETROロサンゼルス事務所所長の西本敬一氏は「日本企業は、他に知らせることなく、遠慮がちにやってきた」と指摘する。日本政府がこれから、日系企業の貢献を周知し、存在感を高めることに力を注ぐといい「JBAのような経済団体や個々の企業レベルなど、あらゆる機会をとらえて官民一体でアピールしなければならない」と力を込めた。  西本氏は、米新政権の自国市場を優先する経済政策による日系企業に与える影響について「アメリカにあらゆる面で貢献する企業を優遇することなので、日系企業が排除される理由はまったくない」と強調。政府が打ち出す政策に警戒する動きもあるが「日系企業は、しなやかなので、何にでも対応できる。今までやってきたことを自信を持ってやってほしい」と、エールを送った。【永田潤、写真も】

JBAの活動を紹介するビデオを見る参加者


設立56周年記念を祝う関係者による鏡開き


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