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訪日プログラムに意欲:日米関係の貢献に期待

自己紹介する代表団の一員のレスリー・イトウさん(右)

 「日系人リーダー招へいプログラム」に参加し、3月に訪日する代表団のメンバー11人が、全米からロサンゼルスに集結し、2日から2日間のオリエンテーションで日本に対する知識を深めた。メンバーは4日、日米文化会館で開かれた「JBA(南カリフォルニア日系企業協会)」と「米日カウンシル」共催の歓送会に招かれ激励を受け、日米両国の相互理解と関係増進に意欲を示した。

大川JBA会長(中央)らと乾杯するヒラノ団長(左)

 プログラムは毎春、外務省が主催し、2000年の第1回目から参加する「米日カウンシル」の会長アイリーン・ヒラノさんが、今回も団長を務める。ヒラノ団長によると、プログラムは今年で17回目を迎え、参加者の総数は「197人に増え、日系人リーダーのネットワークが全米にさらに広まった」と喜ぶ。  今年のメンバーは、会社経営者や大手企業重役、州と郡の裁判官、日系の非営利団体の代表、市議、太鼓演奏・指導者、5世もいることから、ヒラノ団長は「とても多様性に富んでいる。それぞれが会社や公的機関、非営利団体でリーダーシップをとっている」と説明する。メンバーに対し「プログラムを通し、日本への理解を深め、これからの日米関係をいっそう強固にするために役に立つことを政府、ビジネス、非営利の各レベルで学んでほしい」と望んでいる。  メンバーは日本で、安倍首相との面会や日米友好議員連盟、経済団体などとの会合を予定し、金沢ではシンポジウムに参加する。  日米文化会館館長のレスリー・イトウさんは「全米から選ばれたメンバーは、裁判官が3人いて、すばらしい代表団の中の1人に選ばれ光栄」と話す。「全米の日系人を代表し、その責任の重さを認識していて、日米の懸け橋となりたい。自分の仕事である日本の文化芸術にもつなげることができればうれしい」と述べた。

自己紹介で意欲を見せるプログラム参加者

 千葉明総領事が、あいさつに立ち、歓送会のホストを務めた両者に謝意を表した。プログラムについて「日系社会のみならず、日本にとっても重要である」と、継続の意義を強調。メンバーに対しては「日本のおもしろさも味わい、祖先について学んでもらいたい。祖先がどこの出身かを知らなくても、祖先の出身地はみなさんにとって重要である。『里帰り』を楽しんでほしい」と願った。  大川智JBA会長は「全参加者が強固な日米関係に貢献し、実りの多い訪日プログラムにしてほしい」と期待を寄せた。56年に上るJBAの活動を紹介し「日系企業は、約8万人の雇用を創出している」と、地元への貢献を強調。日系企業の経済活動と、社会貢献活動は「日系人とのコラボレーションなしでは、あり得ない。継続した支援と友好関係に感謝したい」と語った。  日本人の母を持つケン・ラッセルさんは、将来が嘱望される43歳の若手マイアミ市議。1994年からの1年間、関西学院大で学んだといい「とてもおもしろかった。空手部に属し、外国人で初めて有段者になった。ホームステイも楽しかった」と、思い出を振り返る。10年ぶりという訪日を「人生で特別な旅になるだろう。地方の政治家として、安倍総理に会うことを望んでいる」と、心待ちにする。米新政権の政策について「外交が閉鎖的になっている」と指摘し「アメリカは諸外国、特に日本に対し、開放的にすべきである」と意見を述べる。  マイアミの日系社会は「とても小さく、日系人はほとんどいない。LAに来て人生で初めて、こんなに多くの日系人を目にした」と驚く。同プログラムでは「日本と日系米人に馴染みの薄いマイアミに帰ってきて、市民に日本の良さを教えることができるように学びたい。ガンバリマス」と、意欲を示した。【永田潤、写真も】

歓送レセプションで激励を受けた訪日プログラム代表団


10年ぶりの訪日を心待ちにするマイアミ市議のケン・ラッセルさん(左)


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