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加州高速鉄道計画:公聴会で住民が反対意見

 ロサンゼルスとサンフランシスコ間およそ520マイル(約840キロ)を時速220マイル(約354キロ)、約3時間で結ぶ加州高速鉄道をめぐり、サンファナンドバレーの住民らが9日、ロサンゼルスで行われた加州高速鉄道局(CHSRA)の公聴会に参加。同地区における路線建設に反対した。

 公聴会に出席したサンファナンド市のジョエル・ファハード市長は、高速鉄道が同市を通過し、建設工事が開始されると、年度予算の7%が削減され、年間130万ドルの損失が生じ、地元ビジネスや地域コミュニティーに大きな打撃を与えるとして反対の意向を示した。  反対派住民は、カリフォルニア州政府に対し、アンテロープバレー・フリーウエーに沿ってパームデールとサンファナンドバレー間を開通する予定の路線ルートの中止を求めている。  南加地区だけでなく、北加地区でも反対の意見は多い。サンフランシスコ近郊のベイエリアの住民は、速度は高速鉄道に劣るが既存のコミューターレイルがあるにも関わらず、莫大な費用を投じて同計画を進めることに疑問視する声も多い。  また中央カリフォルニアのセントラルバレーの農家は、開通に伴う土地買い上げ価格が想定していた額より安いとして訴訟を起こしている。  同計画は総工費680億ドル(約8兆1600億円)を投じて行われる加州の一大事業。今年1月にセントラルバレーの都市フレズノで起工式が行われたが、実際の着工は今年夏を予定している。当初は全線開業時期を20年に設定していたが、何度も先送りになり、現段階では29年の全線開通を目指している。

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