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ヘイトクライム:LA、前年比15%増加

 憎悪犯罪(ヘイトクライム)や過激思想などに関する研究を行うカリフォルニア州立大学サンバナディーノ校の「ヘイト・過激思想研究センター(Center for the Study of Hate & Extremism)」が6日に発表した統計結果によると、2016年のロサンゼルスのヘイトクライムは15年比で15%増加していたことが分かった。【吉田純子】

 ヘイトクライムはおもに、人種、民族、宗教、身体的障害、性差、性的指向などに対する差別や偏見をもとに引き起こされる犯罪。  調査はロサンゼルス市警察(LAPD)のデータをもとに行われた。統計によると、ロサンゼルスのヘイトクライムは、15年の200件から16年は230件に増加。  人種に基づくヘイトクライムは18・5%、性的指向に関する犯罪は24・5%それぞれ増えていた。ヘイトクライムに関連した加重暴行は前年の22件から16年は36件に増えた。  レズビアンやゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー、ジェンダークィア(既存の性別に当てはまらない人)など性的少数者のLGBTQの人々を標的にしたヘイトクライムは、16年は61件報告された。前年は49件だった。  人種別にみてみると、もっとも多かったのが黒人を標的としたヘイトクライムで54件(15年48件)、ヒスパニック25件(同年19件)、白人12件(同年7件)、アジア・パシフィックアイランダー7件(同年3件)だった。  一方で、LA市でユダヤ人やイスラム教徒を標的とした犯罪は減少しており、ユダヤ人を標的とした犯罪は15年の46件から16年は37件に減少。イスラム教徒へのヘイトクライムは15年の9件から16年は5件に減っていた。  LAのヘイトクライムの発生件数は全米3位で、もっともヘイトクライムが多かったのはニューヨークで380件。次いでボストンが275件だった。

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