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「守る会」アラタニ劇場で大集会


議員の「敬老を守る会」をサポートするスピーチ内容に立ち上がって拍手を送る参会者ら

議員の「敬老を守る会」をサポートするスピーチ内容に立ち上がって拍手を送る参会者ら

 敬老売却の阻止を目的として、より多くの人に現状を知ってもらい関心を高めてもらうために、「敬老を守る会」は23日の午後7時から、タウンホール・ミーティングを開催した。500人を超える人々が集まり、州や連邦の政治家たちも応援に駆けつけた。また、新しい動きとして州司法当局から直々に面会の申し出があったことも公表された。【中西奈緒(写真も)、モニエ中地美亜】

 集会は敬老の創始者の1人、ジョージ荒谷氏の功績をたたえて改称されたアラタニ劇場で行われた。敬老売却に反対する人たちとって特別な意味を持つ場所での開催となった。会場入口にはたくさんのブースとともに多くのボランティアたちが署名を依頼したり、活動の基金集めのために「Save Keiro」と書かれたバッチやウチワを販売した。今回の集会には、州司法当局に売却の延期と公聴会の開催を依頼する書状を提出した州や連邦の政治家たちも初めて応援に駆けつけ、スピーチをした。

 参加した政治家たちは、15人の連邦下院議員たちにサインを求めてリーダーシップを取ったアジアン・パシフィック・アメリカン・コーカス理事長でパサデナやサンゲーブルバレー地域を選挙区に持つジュディ・チュウ下院議員、ガーデナを選挙区にもつマキシン・ウォータース下院議員、同じくガーデナを選挙区にもち州議会で高齢者と長期看護委員会の副議長を務めているデビッド・ハドレー州下院議員のほか、小東京やボイルハイツを選挙区に持つハビエール・べセラ下院議員のスタッフのべッキー・リー氏、州下院ミゲル・サンティアゴ議員のスタッフのロバート・パーク氏。

 集会は「敬老を守る会」の代表、チャールズ井川氏の日英両語での司会進行で行われた。始めに、チュウ下院議員、ウォータース下院議員、ハドレー州下院議員が順次壇上にあがり演説をし、敬老が当局に提出した書類の信ぴょう性、公聴会が開催されずに売却が承認されたことの問題点などを指摘した。

 チュウ氏は「書類が前回のエンザイン社との取引の時に使われた古いものだと分かって驚いた」と話し、「本当にこれが合法的に行われた手続きなのか」と疑問を呈した。今後、もう一度司法長官に書状を送る予定だと伝え、「何とかして敬老を守っていきましょう」と会場に呼びかけた。

 ウォータース下院議員は、「守る会」のメンバーと話しあいをしている最中に、直接カマラ・ハリス州司法長官に電話をかけ「公聴会を開催しなかったことは本当に遺憾である」と伝えたのだという。また、「私は生涯を通じてマイノリティーの問題、いかに人々が平等な権利を得ることができるのかといった問題と奮闘してきた。日系社会もそれに含まれているべきだ」と話した。また、同議員の元には直接パシフィカ社からも手紙が来たがそれをはねのけ、最後まで闘うことを伝えたのだという。「パシフィカ社は私を誰だと思っているのか。私はファイターであると知られているのに」と話し、最後に会場にむけ「間違った決定を正していくことに、遅すぎるということはない」と強調すると、会場からは大きな歓声とともにスタンディングオベーションが沸き起こった。

 ハドレー州下院議員は、直接ショーン三宅CEOと話をしたことに触れ、「公聴会を開催して、さまざまな人たちと協調していい結果を導き出すことが大切だ」と彼に伝えたというエピソードなどを話した。

 このあと、創始者のうち唯一の存命者であるフランク・オオマツ氏、居住者の山崎勝男氏、居住者であり唯一売却反対を表明しているボードメンバー(理事)である高瀬隼彦氏と純子夫人、入居待ちをしていたアイコ・ハージ・ヨシナガさんのインタビュービデオが流され、「守る会」のスポークス・パーソン、ジョン・カジ氏、入江健二医師、松元健医師がそれぞれ話をした。

 また、新しい展開として州司法当局から「守る会」に直々に面会の申し出があったということが発表され、24日午後から独自に行った調査結果に基づいて当局と話し合いを行うという。

 最後には、チャールズ井川代表から3つの要求として、①敬老シニアヘルスケアとパシフィカ社の両者間で交わされた売却計画をただちに自主的に撤回すること ②ハリス州司法長官が売却申請の審査を再開し、それに関しての公聴会を開催すること ③ショーン三宅CEOとすべてのボードメンバーは辞任をすること、が掲げられ、大きな拍手とともに集会が終わった。(スピーチの詳細などは後日掲載予定)

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