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和田勇シンポジウム

 2月24日、当地日系社会の牽引車として活躍した故和田勇氏をテーマにした「和田勇シンポジウム~東京にオリンピックを呼んだ男~」が明治大学であった。和歌山県と明治大学の連携講座で、和歌山出身の偉人をテーマにしたシンポジウムをシリーズで行っているもの。松下幸之助に続いて、取り上げられたのが和田勇。彼は和歌山県出身ではないが、両親が出身者で日系二世ではあるが、ゆかりがあるということで取り上げられた。  会場は1000人定員が満席で、ほとんどが中高年層だった。司会者が和田勇を知らなかったと切り出し、会場の参加者に知っているかを問うたのに対し、5分の1弱の挙手があった。和歌山県出身者が多く参加していたということもあって、一般より知名度の割合が高かったといえた。  基調講演をするはずだった作家の高杉良氏が体調不良により、ジャーナリストの二宮清純氏に代わった。パネリストは、基調講演をした二宮氏、和歌山出身で64年の東京オリンピック金メダリストの早田卓次氏、オリンピック水泳選手だった荻原智子氏、スポーツ史専門の後藤光将氏と仁坂吉伸和歌山県知事。スポーツと和歌山県人の気質をとおして、彼の功績と人となりを推し量って語った。司会の須磨佳津江氏と早田・荻原両氏は和田勇さんのことはこの機会に知ったという。  この5人が、和田勇について、幼少期に暮らした御坊での老若男女が平等に役割を分担した地引網漁から互恵互助の精神を背景とした思考が元になっているのではとし、「出会いの大切さ」「人と人を結ぶ」「支える」「先見性」「即断即決」「先手を打つ力」「イノベーター」などで表されるのではと評した。この和田さんを多くの人に知ってほしいと。  先見性といえば、和田さんが日系引退者ホームができた当時に、40年後にはショッピングセンターになっているかも、と言っておられたというから、敬老売却の時期に重なって驚かされる。  20年の東京オリンピック成功には、先を見る力に優れた和田さんが、今なら何をしただろうと考えることだ。今こそ「フレッド和田イズム」を思い起こそうと二宮氏が訴えた。【大石克子】

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