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Writer's pictureRafu Shimpo

ホームレス問題:LA市、宗教団体と協力

センテナリー合同メソジスト教会で現在行っている取り組みについて説明する同教会ウエスト・ディストリクト地区長のマーク・ナカガワ氏


 ロサンゼルス市のエリック・ガーセッティー市長と同市で活動するさまざまな宗教団体の代表者100人以上が20日、LA市庁舎に集まり、同市が抱えるホームレス問題を解決するため新たなプログラム「The Days of Compassion」を実施することを発表した。【吉田純子、写真も】


 同市ではホームレス人口の増加が深刻な問題となっている。ロサンゼルス・ホームレス・サービス局(LAHSA)が今年5月に発表した調査結果によると、同市のホームレス人口は3万4189人で昨年か20%増加していた。LA郡はおよそ5万8790人で昨年から23%増加している。  同プログラムは同市が各宗教団体にホームレス問題の解決に向けて協力を呼び掛けたもので、簡単な昼食の提供のほか、教会や寺院の駐車場に移動式シャワートラックを駐車することを許可したり、ホームレスが安心して暮らせる施設を紹介するなどの取り組みを行っていく。  同プログラムに協力しているセンテナリー合同メソジスト教会のウエスト・ディストリクト地区長のマーク・ナカガワ氏によると、同教会のサウス・ロサンゼルス地区の教会で、1カ月前から試験的に、車の中で生活するホームレスに夜から朝までの間、駐車場スペースを解放する取り組み「Safe Parking Program」を実施しているという。

今回のプログラムの計画が書かれたボードにサインするLA市長

  夜危険な路上ではなく教会敷地内に駐車することで、安心して眠れる環境を提供している。現在6台の車が毎日午後9時から翌朝7時までの間利用しており、今後利用者や実施する教会、寺院を増やしていくことを検討しているという。  同市では昨年11月に「法案HHH」が承認されたことで、12億ドルを投じてホームレスの支援住宅をおよそ1万戸建設する予定となっている。  LA郡でも今年3月に「法案H」が承認され、消費税を引き上げることで、向こう10年間で3億5500万ドルを投じてホームレス支援プログラムを実施。4万5千人をホームレス生活から脱出させることを目標としている。  ガーセッティー市長は「LA市のホームレス問題は年々深刻化している。すべての人が尊厳とともに安全に暮らすことに値する。市民がそれぞれの信仰から行動を起こす新たな機会になればと思う」と話し、市民に同プログラムへの協力を呼びかけた。  同市ではさらに同プログラムに関するウェブサイト(www.lamayor.org/DaysOfCompassion)を立ち上げ、ホームレス支援に関する情報提供を行っている。

同プログラムについて説明するガーセッティー市長と、キリスト教やユダヤ教、仏教などLA市で活動するさまざまな宗教団体の代表者


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