ベンチュラ郡山火事:加州史上5番目の規模に
ベンチュラ郡で発生した山火事「Thomas Fire」で火の手がせまる住宅
ベンチュラ郡で発生した山火事「Thomas Fire」は、依然火勢が衰えておらず、11日までにおよそ23万500エーカーが延焼。カリフォルニア州史上5番目に大きな山火事となった。【吉田純子】
同山火事は4日に発生し、同郡サンタ・ポウラ市北方のフリーウエー#126と#150の周辺で今も延焼を続けている。全米気象局によると10日、風速55マイルの強風と極度の乾燥で火の手はさらに拡大。同郡消防局によると、これまでの鎮火率は10%にとどまっている。 現在、消防隊員およそ6400人を動員し消火活動にあたっており、うち700人が加州以外の11州から応援に来ているという。 同郡によるとこれまでに消火活動に投じられた費用はおよそ3400万ドルにおよぶ。 カリフォルニア州消防局によると住宅など790棟が全焼し、1万8千棟が火の手にさらされ、近隣の住民9万4600人以上が避難している。 ベンチュラ郡だけでなく、火の手はサンタバーバラ郡にまで拡大。両郡では11日も休校措置をとっている学校がある。 これまでにサンタ・ポウラ在住の70歳の女性1人の死亡が確認され、当局は女性が避難所に向かう道中で火の手に巻き込まれたとみて調査している。ベンチュラ郡消防局によると10日には消防隊員1人が負傷。発生から1週間が経過したが出火原因は分かっていない。 先週から南加地区各地で山火事が発生していたが、サンディエゴ郡で発生していた山火事「Lilac Fire」は10日までに75%が鎮火した。これまでの延焼面積は4100エーカーとなっており、住宅など180棟以上が全焼した。 サンタクラリタ付近で発生していた「Rye Fire」は約6050エーカーが延焼し、建物6棟が全焼したが、これまでに93%が鎮火。シルマー付近で発生した「Creek Fire」はおよそ1万5千エーカーが延焼し住宅60棟を含む建物120棟以上が全焼したがこれまでに95%が鎮火した。 ロサンゼルス市消防局によるとベル・エアで発生していた「Skirball Fire」は422エーカーが延焼し、建物6棟が全焼し12棟が損壊。10日午後までに85%が鎮火し、避難命令は解除され、山火事の影響で休校措置をとっていた学校は11日から再開した。
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