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サンバナディーノ銃乱射事件から1年:コミュニティーが追悼式典
事件後、各地でイスラム教徒を標的にしたヘイトクライムが急増。ロサンゼルスで行われた宗教からくる差別や嫌がらせをなくす運動に参加した少女
昨年12月2日に発生し、14人が犠牲になったサンバナディーノ銃乱射事件から2日で1年を迎えた。前日の1日夜には地元コミュニティーメンバーが追悼式典を開催し、故人を偲んだ。【吉田純子、写真も】
同事件はサンバナディーノの福祉施設で発生。武装したサイード・リズワン・ファルック(当時28)と妻のタシュフィーン・マリク(同27)両容疑者が、施設内で行われていたサンバナディーノ郡公衆衛生局のパーティー会場で銃を乱射し、14人が死亡、22人が負傷した。両容疑者は、現場から逃走したが、まもなくして警察との銃撃戦で死亡した。 連邦捜査局はその後、マリク容疑者がインターネット上で過激派組織「イスラム国」の指導者バグダディ容疑者に忠誠を誓う投稿をしていたことから、同事件を「テロ行為」として捜査を開始した。 ファルック容疑者は同郡公衆衛生局の職員として5年務めていた。 2日には、最初の通報があった午前10時58分に合わせ、同郡の職員が黙とうを捧げ、サンバナディーノ市でも2日夜に追悼式典が行われた。 同事件の容疑者2人が、イスラム過激派の思想に影響され犯行に及んだことから、事件後、全米各地ではイスラム教徒を標的とする嫌がらせなどの憎悪犯罪(ヘイトクライム)が相次いで発生した。 LA地区でもホーソン市のモスク(イスラム礼拝所)2カ所が落書き被害にあい、うち1カ所では偽物の手りゅう弾も発見されるなどの被害が報告され、宗教からくる差別や偏見をなくすよう呼び掛けられた。
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